円安で日本はどうなるのか?暮らしにはどのような影響がある?

円安 ドル

最近では円安が加速していることもあって、今後の日本経済がどのような動きをしていくか気になっている人も多いといえるでしょう。

また、円安が進んでいけば暮らしにはどのような影響があって、人々の行動が変わっていくかも気になります。

今回は円安で日本はどうなっていくか、暮らしにはどのような影響があるかについて解説するので参考にしてみてください。

円安が日本経済に与える影響について

円安とは円の価値が下がっている状態のことを指し、海外商品を購入して輸入をする際には多くのお金を払う必要があります。

日本では輸入と輸出を経済の1つとして取り組んでいるため、貿易関係に円安は大きな影響を与えるといえるでしょう。

円安 日本紙幣とドル

例えばリンゴ1つが1ドルとして、1ドルが80円であれば80円を支払えばりんごが購入できるのに対して、1ドルが120円なら120円を支払わなければりんごを買えません。

輸入を中心としている食べ物や製品などに関しては、企業が購入して輸入をするために多くの費用を払います。

結果として輸入をする際に多く払った費用を回収するためには、販売価格に費用分を上乗せして販売をしなければならず、輸入をして販売しているものの値段は円安に伴って高くなるでしょう。

一方で輸出では食品や製品が高く買い取ってもらえるので、経済上では黒字になる可能性が見込まれています。

ただし、為替レートの影響を受けることから日本の輸入産業が縮小していく可能性もあり、国内総生産(GDP)は下がっていく見通しになっています。

海外からの旅行客も期待が薄い

本来であれば円安になれば海外からの旅行客が多くなるので、旅行客が国内で多くのお金を使ってくれます。

旅行客がお金を使えば使うほど国内総生産(GDP)の増加にも好影響が期待できますが、コロナウイルスの影響もあって期待しているほどの効果を得られていません。

円安によって旅行業が大きく恩恵を受けられるようになるには、外国人旅行客の受け入れをコロナ以前と同様にする必要があります。

ただし、外国人旅行客を問題なく受け入れられるようになれば、観光地などで消費される金額も大きくなって日本経済の活性化にも大きな効果があるといえるでしょう。

円安は日本での暮らしにどのような影響があるかについて

円安は日本での暮らしにどのような影響があるかについてですが、これまで輸入をメインにしていた食品や製品の値段が上がるのが暮らしていく中では大きな影響です。

輸入業者も円安以前と同じ金額での販売をしてしまうと赤字になってしまうため、どうしても会社を継続するためには値上げをしなければいけません。

日本は国内の食料自給率が低い食べ物が多いことから、特に小麦・大豆・油脂類は円安の影響を大きく受けるでしょう。

円安による小麦の高騰

他にも海外で製造をして国内に輸入していた商品、海外製ブランドなどの商品も購入をするために必要な金額が多くなります。

日常的に購入している生活用品だけでなく、海外からの輸入が関連している商品はどんどん値上がりをしていくでしょう。

円安によって電気代も上がっていく

日本では発電の多くを火力発電によって賄っていますが、火力発電をする際に使用する化石燃料(石油・石炭など)はほとんど海外からの輸入に頼っています。

海外からの輸入に頼っているので円安になると火力発電をするためのコストが大きくなり、結果としてこれまでの電気代に高くなった燃料代が上乗せされるでしょう。

しかし、化石燃料が高くなったからといって火力発電の稼働率を低くしたり、火力発電を取りやめてしまうと国内に供給される電気が不足します。

火力発電は現状ではどうしても継続的に活用しなければならず、他の発電方法では充分な電力の供給が難しいです。

結果として電気代も値段が上がっていくと考えられます。

値上がりによって家計が圧迫される

値上がりによって円安以前と同じように買い物をしていても、最終的な支出は多くなって家計が圧迫されます。

例えば、給料が変わっていない状態で支出が多くなってしまうと生活の余裕が少なくなってしまい、人々は買い物を消極的におこなうようになるでしょう。

実質的な所得金額が少なくなっている状態とも呼ばれ、人々は生活を守るために生活必需品以外の購入活動を抑える可能性が高いです。

人々が買い物に消極的になってしまえば、日本国内での経済活動の停滞にも繋がります。

まとめ

円安は直接的には関係ないと思っていても、値上げなどの影響によって日本経済だけでなく、私たちの暮らしにも大きな影響があるのは理解しておきましょう。

また、日本では貿易関係を経済の1つとして取り組んでいますが、食べ物や製品でも海外からの輸入がメインのものは値上げの影響を大きく受ける傾向にあります。

加えて電気代なども火力発電で使用する化石燃料を輸入している関係で、円安が長く続ければどれだけ値上がりする可能性が高いです。

円安によって与えられる影響を理解しながら、どのようにして毎日の暮らしを続けていくかが大切です。